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鉄と銅の生産の歴史

鉄と銅の生産の歴史

書名 : 鉄と銅の生産の歴史
編著者 : 佐々木 稔
価格 : 4,180 円
初版年月日 : 2002/02/22
ISBNコード : 9784639017547
在庫状況 : 美本なし
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体裁

5,253p / 21cm / A5判
上製・カバー

内容紹介

考古学と自然科学の両分野に接点を有するテーマを時代ごとに取り上げ、両分野の研究者が討議を重ね、古代より近世初頭に到る鉄と銅の生産の歴史を分担執筆したのが本書である。

著者紹介

佐々木稔 [ササキミノル] 1933年生。元新日本製鉄先端技術研究所、神奈川大学大学院歴史民俗資料学研究科講師。金属工学専攻。工学博士 赤沼英男 [アカヌマヒデオ] 1957年生。岩手県立博物館専門学芸員。文化財科学専攻。博士(学術) 神崎勝 [カンザキマサル] 1942年生(兵庫県)。妙見山麓遺跡調査会代表。考古学専攻 五十川伸矢 [イソガワシンヤ] 1950年生。京都橘女子大学文学部文化財学科教授。考古学専攻 古瀬清秀 [フルセキヨヒデ] 1950年生。広島大学大学院文学研究科教授。考古学専攻。博士(文学)

目次

1 古代アジアの鉄と銅(東西アジアにおける初期銅生産の性格;西アジアで興った鉄生産と東方への拡大)
2 鉄器と原料鉄の生産技術の進歩(弥生時代における鉄器製作と鋼製造の開始;古墳時代前・中期の鍛造技術の革新 ほか)
3 銅の生産とその展開(古代における銅生産の発達;中世における銅生産の展開 ほか)
4 銅と鉄の鋳造(銅鋳物の鋳造遺跡と鋳造技術;鉄鋳物の鋳造遺跡と鋳造鋳物)
5 付編 製鉄・鍛冶遺構の変遷(長方形箱形製鉄炉の成立と変遷;鍛冶遺構の時代的変化と関連遺物の技術的内容)

書評

西アジアで興り東アジアへと拡大した銅・鉄の生産の歴史。倭人が初めて鉄を使った弥生時代から、鋳造技術が飛躍し生産の国家管理が確立する古墳・律令期、そして銃・大砲生産に進む中世・近世初頭までを考古学と自然科学の5研究者が共同して記述しています。近年、考古発掘で解明のすすむ銅の生産遺構の紹介も。

赤旗(2002/6/24)より抜粋

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DNAの進歩が人類起源に画期的な展開をもたらしたように、今や歴史研究家にとっても自然科学的方法の重要性は否定できない。そうした中で佐々木稔編『鉄と銅の生産の歴史』(雄山閣)は日本における銅・鉄の生産や鍛冶技術から日本刀・火縄銃の生産まで、技術史からの斬新な問題提起が見られる。専門外の人間には難しい内容だが、このような仕事を理解する努力が必要であることは痛感される。

山本幸司(静岡文化芸術大学教授)『日本歴史 六月号』より抜粋
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 本書は考古学系3名、自然科学(金属)系2名の共著作である。何よりの魅力は、金属学的分析調査に基づき、製品を含めた金属生産の技術・技法を解明し、その背景となる社会を考察するところにある。考古資料の分析は、(考古の世界は試すものはないということで、資料と記述)対象資料を確保することも困難な作業で、たとえ分析できたとしても錆や埋蔵環境での汚染も多く、得た分析結果の評価に頭を悩ますことが多い。本書は表題通り、鉄と銅に関する分析データが豊富で、数カ所の遺跡の調査結果だけでは決して得ることのできない著者らの長年の研究があってこその一冊といえる。分析結果から弥生時代の日本の輸入品には、製品鉄器と原料鉄の両方があったこと、不純物量からの始発原料鉱石の推定、銘文鉄剣に刻銘された「練」の文字から技法の推定、大鎧の分布と回船鑄物師の関係、当時の工業製品としての日本刀の考察、家康の大砲は当時の世界の最先端技術であったことなど、どの章も他分野の方も視野に入れた丁寧な記述が理解を助けてくれて興味深く読みすすむことができる。
 精錬という言葉ひとつとっても分野による定義が異なるなど、学際領域の共同研究には多くの困難が伴うが、今後もこのような研究の進展が、世間を騒がせた「考古学捏造事件」などを生まない礎になると考える。
 さらなる期待をこめて注文させていただくと、付編として、簡単な略年表と用語解説の添付、各章の奇数頁起こし、索引は事項と場所(遺跡)に分けたほうが読者にとってわかりやすいのでは感じた。

   『金属』6月号 新刊紹介より

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