クリックして画像を拡大
過去を探究するー考古資料解読の方法と実践ー

過去を探究するー考古資料解読の方法と実践ー

書名 : 過去を探究するー考古資料解読の方法と実践ー
編著者 : ルイス R. ビンフォード 植木 武
価格 : 8,800 円
初版年月日 : 2021/5/25
ISBNコード : 9784639027669
在庫状況 : 在庫あり
  • 数量:

この商品に関するお問い合わせ

体裁

300p / 28cm / B5判並製・カバー

内容紹介

アメリカで生まれたニュー  アーキオロジ=プロセシュアル考古学の真髄を平易かつ具体的に語ったLewis R. Binford の名著
In Pursuit of the Past ― Decoding the Archaeological Record ― はじめての日本語訳。
・オールドvs.ニュー アーキオロジー比較
・ムステリアン論争への挑戦
・民族考古学への招待
・考古データをどのように読み解くか
・農耕起源と複合化への道
・ポスト プロセス考古学とは何か
「訳者あとがき」で、3学派(オールド・ニュー・ポスト プロセス)を詳細に比較検討する

著者紹介

ルイス R. ビンフォード(Lewis R. Binford  1931~2011)
ビンフォード教授は、ノース カロライナ大学でBA、ミシガン大学でPh.D. を取得した。
職務経歴は、シカゴ大学から始まり、ニュー メキシコ大学、南メソジスト大学へと移籍し退職したが、その後、当時の妻が教鞭を執るトルーマン州立大学へ移り、そこで執筆活動を中心に活躍した。研究論文を多数執筆し、単行本は約17 冊刊行した。
教授は、文化人類学に大いに啓発され、1960 年代初めに、従来の歴史学に帰属する「文化史考古学」とは相違して、人類学に帰属する「ニュー アーキオロジー」を主唱した。サイエンスに重く軸足を置く考古学であり、多くの若手研究者や院生たちから強い支持を集めた。後年になり、この学派は「プロセシュアル アーキオロジー」と呼ばれるようになった。教授は、60 年代末から狩猟採集民を対象にした民族誌学調査を世界各地で実施し、80 年代に「民族考古学」として方法論と理論を確立させた。
そして、考古研究者の目的は、ミドル- レンジ セオリーを発見・提出することであると主張した。ビンフォード教授は、20 世紀後半に理論と方法論で、最も大きな影響力を世界の考古学界に及ぼした第一人者である。

目次

序文[コリン レンフリュー](植木 武)
 編集者の言葉[ジョン F. チェリー/ロビン トレンス](植木)
 著者の言葉[ルイス R. ビンフォード](植木)
 諸 言[ルイス R. ビンフォード](植木)

第1章 考古資料の解釈(小杉 康)
Translating the Archaeological Record
サイエンスとしての考古学/現在を基準に過去を探る/考古学における大きな課題

       第Ⅰ部 それはどのようだったのか?(植木)
What Was it Like ?
第2章 ヒトは、力強いハンターだったのか?(小杉 康)
Man the Mighty Hunter ?
ヒトは、血に飢えた殺し屋:ダート教授の見解/ダート理論に対する疑問/リーキー博士のもうひとつの理論/ブレイン教授のアプローチ/現在研究からの推論援護/更新世へ戻る
第3章 水辺の生と死(小杉生奈子)
Life and Death at the Waterhole
初期人類たちは、どこで食べて眠ったのか?/現在の水辺から学べること/太古の水辺考古学/もっともらしい議論の展開/最近の研究動向

       第Ⅱ部 それは、何を意味するのか?(植木)
What Does it Mean ?
第4章 ムステリアン文化問題への挑戦(植木)
The Challenge of the Mousterian
「古物と記念物」の時代/「遺物と組成」の時代/生命の樹形図/現代:見解の相違
第5章 考古オデッセイ(植木)
An Archaeological Odyssey
過去を解き明かす/事実は、それ自体ではなにも語らない/現代世界が、解答を引き出してくれるのか?/ナンセンスとニュー アーキオロジー/最終目標
第6章 自然環境の中のハンターたち(植木)
Hunters in a Landscape
動的な景観における静的な見方/土地利用のスケール/生涯土地利用サイクル/アナヴィック スプリングス複合遺跡/トゥルガク レイク複合遺跡/システムの合成/特殊目的遺跡/居住址のレイアウト/方法論への挑戦
第7章 生活空間における人々(鶴田典昭)
People in their Lifespace
遺跡の構造:考古解釈への挑戦/炉端での作業/屋内炉と屋外炉/寝る空間/寝床での朝食/広範囲の活動空間/遺跡構造:モデルの複合/パランガナ民の家の中/エスキモー民の家の外側/空間利用の規制要因:熱と光/作業の回転率/残滓量の影響/清掃戦略/遺跡構造論の構築

        第Ⅲ部 それは、なぜ起こったのか?(内山敏行)
Why did it Happen ?
第8章 農耕の起源をめぐり(内山)
On the Origins of Agriculture
農耕起源問題へのアプローチ/狩猟採集民の安全策としての移動戦略/人口増加と狩猟採集民の生業選択
第9章 複合化への道のり(髙倉 純)
Paths to Complexity
独占主義者、利他主義者、ビッグ- マン/強化論と専門化論/見かけ倒しの安物と交易品/複合化への道

 2002年度版へのあとがき(植木)
 参考文献/索引
訳者あとがき(植木)

購入者レビュー

この商品に対するご感想をぜひお寄せください。

ページトップへ戻る