民族誌、現地踏査、GISに基づく狩猟採集社会研究
平等的社会から階層化社会まで多様な変異をみせる北米ノースウェストの狩猟採集社会における社会経済的格差の起源と形成過程を民族誌から追求するとともに、先史集落遺跡の現地踏査と地理情報システム(GIS)から定住的狩猟採集民の資源利用と集落立地を分析する。
坂口 隆 (さかぐち たかし)
2001年 國學院大學大学院博士課程後期修了、博士(歴史学)。
現 在 北海道大学アイヌ・先住民研究センター客員研究員、早稲田大学先史考古学研究所招聘研究員。
主要著作・論文
2018「周堤墓形成期の土器研究: 北海道中央部を中心とする縄文時代後期中葉後半期~晩期初頭の編年再構築とその意義」『考古学雑誌』第100巻第2号、28-74 頁
2013 「縄文時代の男性的シンボルに関する基礎的研究:ファロス付注口土器の展開」『考古学雑誌』第97巻第3 号、1-26 頁、第97 巻第4号、47-70 頁
2011 Mortuary Variability and Status Differentiation in the Late Jomon of Hokkaido Based on the Analysis of Shuteibo (Communal Cemeteries). Journal of World Prehistory 24, 275-308.
2010 Defensibility of Large Prehistoric Sites in the Mid-Fraser Region on the Canadian Plateau. 共著 (Takashi Sakaguchi, Jesse Morin, Ryan Dickie). Journal of Archaeological Science 37, 1171-1185.
2003『縄文時代貯蔵穴の研究』アム・プロモーション、東京
第1章 狩猟採集社会における「首長」層の民族誌的研究
第1節 ノースウェストの人類学的枠組
第2節 ノースウェストの先住民社会:「首長」層の機能と多様性
第2章 定住的狩猟採集民の資源利用と集落研究
第1節 ミッドフレーザー(Mid-Fraser)地域の概要
第2節 民族誌に基づくリルウェットの集落、資源利用、及びテリトリー
第3節 サケ漁と加工・保存に関するポリティカル・エコノミー
第4節 カナディアン・プラトーにおけるコンフリクトの性質
第5節 カナディアン・プラトーの先史時代概
第6節 ミッドフレーザー地域における先史時代後半期の集落遺跡
第7節 ミッドフレーザー地域における先史集落遺跡の適地性
第8節 ミッドフレーザー地域における大規模な遺跡の防御性