
季刊考古学173 災害・防災考古学と現代日本
災害・防災考古学の提唱と防災への貢献(斎野裕彦)
天体災害痕跡研究
クロヴィス彗星衝突説とその後の論争(出穂雅実)
地震・火山災害痕跡研究
遺跡に埋もれた災害伝承と防災行動の復元(斎野裕彦)
太平洋島嶼地域における巨大津波とその伝承―理学の視点から―(中田光紀・後藤和久)
北海道南西部における津波と伝承(中田裕香)
奈良盆地北部における地震痕跡の分析による歴史地震像の再構築―平城宮・京跡発掘調査成果を中心とした検討―(村田泰輔)
小田原市根府川沖海底に残されていた関東大震災の痕跡調査と災害伝承(林原利明)
巨大噴火災害の考古学的アプローチから学ぶこと―鬼界アカホヤ噴火を例に―(桒畑光博)
古墳時代後期の榛名山噴火の被災・復興と災害伝承(杉山秀宏)
平安期の開聞岳噴火と災害伝承(松﨑大嗣)
平安期の十和田噴火と災害伝承(米代川流域)(村上義直)
平安期の十和田噴火と災害伝承(太平洋側)(丸山浩治)
前近代アイヌ文化期の火山噴火災害と伝承(関根達人)
気象災害痕跡研究
気象災害痕跡研究の視点と課題(井上智博)
河川活動に伴う地形変化と人間活動のかかわり―河内平野南部の事例―(大庭重信)
過去と現代の災害を伝承する
【特別コラム】小学生が考えた防災と考古学―kid’s 考古学の活動から―(西脇導宣・佐古和枝)
東日本大震災の津波堆積層の剥ぎ取り資料製作と防災への活用(川又隆央・渡邉正巳)
震災遺構中浜小学校と語り部活動(山田隆博・渡邉修次)
阪神・淡路大震災と東日本大震災の復興調査とこれからの防災(禰冝田佳男)
最近の発掘から/紀伊国守護 畠山氏一門の居館―和歌山県金屋土居跡―(川口修実)
リレー連載・考古学の旬 第31回/現在を過去へ投影する―不問の前提を問う―(小野昭)
リレー連載・私の考古学史 第22回/好きなことを楽しく(千田嘉博)
連載・現状レポート これからの博物館と考古学-博物館法改正を受けて- 第4回/下関市立考古博物館の30年とこれからの考古楽の実践(濱﨑真二)/「モノ・ヒト・コトのつながるところ」対馬博物館(尾上博一)
書評/論文展望/報告書・会誌新刊一覧/考古学界ニュース

斎野裕彦(日本災害・防災考古学会副会長)
博士(考古学)。主な著作に、『富沢遺跡』(同成社)、『津波災害痕跡の考古学的研究』(同成社)、『東日本大震災と遺跡に学ぶ津波防災』(同成社)、『最北の国分寺と蝦夷社会』(敬文舎)などがある。