
豊穣の女神は、なぜ“妖狐”となったのか!?
祀られ、恐れられ、封じられた女神〈ダキニ天〉の実像を追い、稲荷・飯綱・天狗・狐へと変容した信仰の迷宮を読み解いた幻の名著がついに復刊。
密教と俗信が交錯する知られざる《禁断の系譜》!!
本書は一九八八年一月に第一書房より初版が出版された『ダキニ信仰とその俗信』の改題〈新版〉です。

笹間良彦(ささま・よしひこ)
大正5年(1916)東京に生まれる。文学博士。
日本甲冑武具歴史研究会会長を務め、『図解日本甲冑事典』『甲冑鑑定必携』『江戸幕府役職集成』『下級武士 足軽の生活』『歓喜天(聖天)信仰と俗信』『弁才天信仰と俗信』『好色艶語辞典』『鎌倉合戦物語』『日本軍装図鑑(上下)』(以上、雄山閣刊)など数多くの編著書がある。
2005年11月逝去、享年89歳。

【第一章】ダキニ(荼吉尼天)
1 ダキニとは/2 ダキニ・ヤクシー・飯綱権現/3 ダキニ・野干・稲荷神/3 ダキニ・天狗
【第二章】ダキニ(荼吉尼天)信仰の流れ
1 ダキニ信仰の伝来/2 源平から鎌倉末期のダキニ/3 室町時代以降のダキニ/4 江戸時代のダキニ
【第三章】ダキニにまつわる神々
1 焔摩天/2 稲荷神/3 野干
【第四章】飯綱信仰
1 飯綱明神/2 飯綱呪法
【第五章】狐信仰
1 狐遣い/2 管狐と尾裂狐/3 狐憑きの治療法